Saturday, September 30, 2006

月日

Lane
A50/1.4 NEOPAN Presto400 MX

「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」
長い旅路の途中には出会いもあれば別れもあるでしょう。
とかね。

Thursday, September 28, 2006

Key
A50/1.4 NEOPAN Presto400 MX

実家。

新学期直前でバタバタしています。なぜか多忙。

昨日は証の卒業式。盛大にプールに落ちる。夜は太平楽で送別会。

Wednesday, September 27, 2006

長方形の世界

Reflection of sky(2)
A50/1.4 *istDS

微妙にピント外れてた。
だがそれがいい、かも。

ドイツはケルンで毎年行われるカメラ関係のイベント「フォトキナ」。
色んなメーカーからカメラの新製品の発表が行われるわけですが
今回のフォトキナで発表された新製品のうち
ディープなカメラファンが最も注目するのは
シグマが発表したコンパクトデジカメ、DP1になりそうです。

注目すべき点は
1. コンパクト初?の大型素子
2. しかもフォベオン。
3. 広角単焦点

現在コンパクトデジカメと呼ばれるレンズ一体型のデジカメでは
一眼レフタイプのデジカメに比べてかなり小さい撮像素子(CCD)が使われています。
理由はいろいろあるのですが、主に素子のコストとコンパクト化の呪縛。
DP1はこの呪縛に反してシグマの一眼レフデジカメで使われる(予定の)素子と
同じものを搭載するようです。これは通常のコンパクトデジカメの素子と比べると
面積比で約8倍もの差がある。参考
撮像素子の面積が大きくてなにがうれしいのかと言うと
感度とダイナミックレンジ、階調の滑らかさ、など。
簡単に言うと画質がよいのです。格段に。

フォベオン素子についてはこちら
従来の撮像素子というものはもともとモノクロ(輝度)なのでRGB(赤、緑、青)のカラーフィルターを
モザイク上に並べ、出てきたデータをごにゃごにゃ演算して擬似的にカラー化しています。
これに対し、フォベオンは1ピクセルでRGBのデータを取り込めます。
フォベオンの利点はローパスフィルターが要らない、という点。
従来の素子(ベイヤータイプ)はRGBフィルターがモザイク上に並んでいる関係上
偽色を抑制するためにローパスフィルター(簡単に言うとぼかしフィルター)が必要です。
フォベオンでは画像処理による偽色は発生しないのでローパスフィルターを必要とせず
結果的にシャープな画像を得ることができます。
フォベオンはかなり画期的な素子なはずなんですが、現在ほとんどのデジカメメーカーは
既存のベイヤータイプの素子を使っています。おそらくコストと画像処理チップの関係でしょう。
現在このフォベオン素子を採用しているのはシグマのみ。

レンズが広角単焦点であることについて。
広角であることは個人的に別にどうでもいいんですが(個人的には換算35mmぐらいがいいなぁ)
単焦点レンズが乗っていることは非常に興味深いです。
まあ素子が大きくなるほど高画質なズームを作るのは難しくなるし
今回のモックアップではF4という暗さだから微妙なところですが...
もし今後この点を改善してF2.8程度で高品質なレンズを乗せてくれば
そうとう画期的なことでしょう。

コンパクトカメラというのはいつでもコストと小型化の戦いであります。
銀塩カメラでもこのコストの制約に反して高級コンパクトカメラという分野が確立されたりしました。
デジタルカメラも今後普通のコンパクトデジカメはあまり売れなくなっていくとともに
コスト度外視でプレミアムな商品が出てくることは簡単に予想できます。
素子とレンズ、後は使い勝手がよければDP-1は高級コンパクトデジカメの
「真の」先駆けになるかもしれません。

興奮して長文買い手しもた...

Sunday, September 24, 2006

そら

Reflection of sky(1)
A50/1.4 *istDS

これも朝の景色ですね。きれいな空です。

デイロールというものを格安でゲットしまして。
白黒フィルムには長尺フィルムというのがありまして
大手のカメラ屋なんかには 100feet(30.5m)の長さのフィルムがロールになって
売られています。
当然一般的なカメラにはそのままでは使えないので
自分でパトローネ(フィルムが入っている金属性の筒)に入れて切ってから使うわけです。
フィルムの入れ替え作業は本来暗闇の中で行わなければいけないのですが
このデイロールを使えば一旦暗闇の中でロールフィルムを入れてしまえば
パトローネに巻き込む作業を明るいところでできるという大変便利
かつこれがないと長尺フィルムが使えない、というぐらい重要な機械なのです。
と言ってもその構造は単純で使い方も簡単です。
長尺フィルムはパトローネが付いてない分、割安で普通のパトローネ付きに比べると
40%ぐらいは安くあがるらしい。東京にいるうちにこっそりトライXの
長尺を買っといたのでしばらくこれでフィルムを買う必要はなさそうです。

ところで長尺フィルムは相当昔から売っているようですが
(そもそもパトローネ付きのフィルムが発売されるまでは皆入れ替えて使っていたわけで)
フジフィルムは長尺フィルムの生産を今年度いっぱいで終えるそうです。
なんとなくプレストは残しておいて欲しかったけれども...
これも時代の流れなんでしょうか。
結局ゆくゆくはコダック専用(というかトライX)専用になってしまいそうですが
コダックまで長尺やめたらデイロールもただの箱になってしまいますね...

Saturday, September 23, 2006

手押し車と椅子

Stroller and chair
*istDS

「天才アラーキー 写真ノ方法」を東京で買ってきたのでこっそり読んでいる。
バリバリの右脳系。一応一冊の本にまとまっているが書いてあることはハチャメチャ。
けどかなり納得してしまっている自分もいる。

自分は妙に理屈っぽいところはあるし、物事を基本的な部分まで遡って考えたりするのが
好きだけど、最終的にはやっぱり理論抜き、なところが大きいと思う。
やっぱ最終的に頼れるものは己の感覚だ、みたいな。
だからこの学校で苦戦するのかね、とか言い訳。
だいたいblogなり何なりで文章書いてたら一発で判るわけですな。論理がすっ飛んでるのが。

「どのような写真作品もそれを発表する過程で政治的意図がまじってきてしまう」
と嘆いた中平卓馬はアラーキーが嫌いだったらしい。まあわかる話。まったく正反対だ。
両方の文章を読んで、どちらが自分に近いのかを考えるとやっぱりアラーキーになってしまう。

「理屈じゃないんだ!」
文章にできないから、写真を撮っている。

Friday, September 22, 2006

新宿ガード下

Sinjuku
A50/1.4 NEOPAN Presto400 MX

時間的に前後しているんですが、新宿。
実は夕方だったんですけど、アンダーで夜みたいになってますね。
MXは高輝度な被写体(太陽とか街灯)が画面内にあると露出計が相当アンダー側に引っ張られる。
中央重点平均測光(簡単に言うと画面中央を重点的に、かつ画面全体を測光)のはずなんだけど
感覚的には全面平均測光に近い。それでアンダー側に引っ張られるんですな。
このシーンでも露出計の値から半段オーバーに撮っても、どアンダー。
デジタル処理で無理やり起こしました。おかげで傷とかゴミの映り込みが。

最近の物欲。
もっぱらフィルム機と白黒フィルム現像関連。
カメラで気になるのは
昔のレンズ一体型コンパクトレンジファインダー機。特にオリンパス35シリーズ。
昔のハーフカメラ。特にペン。
昔の135判蛇腹機。レチナと旧フォクトレンダー。
クラシックカメラはかなりマニアックな世界ですが
昔のカメラでもある程度の儀式と作法を厭わなければ出力(画質)はかなりよかったりするんです。
特にコンパクトカメラのレンズは、いわゆる高級コンパクトを除けば
昔のカメラのほうが画質がいいと言われていたりします。
それに昔のほうが単焦点レンズはより標準に近いレンズ(40~50mm)が付けられていて
かつての高級コンパクトの28~35mmより僕好みだったりする。
現像関連は120判用のタンクが欲しい。135判(35mmフィルム)を2本同時に現像できるから。
後は引き伸ばし機ぐらいか。

まったく関係ないけどX-MENの映画見たおかげで原作コミックスを読みたくて仕方ない。
買ってそろえるのは大変なので漫喫かどこかで読みたいんだけど、どこかにないかしら。

Thursday, September 21, 2006

反射

Reflection
K55/1.8 NEOPAN Presto MX

今の背景の元の画像です。
こういうシーンはすごく好きだ。
夜はカメラを持って徘徊したい。

微粒子現像液、ミクロファインを買ってきた、のはいいんだけど
Acros+ミクロファインというのも一概にはいいとは言えないらしい。
というか微粒子現像液は銀粒子を溶解する成分が入っているらしく
粒子は目立たなくなるかわりに輪郭のシャープさが失われる、と。
まあここらへんはトレードオフなんですな。

で、希釈現像というのがありまして、簡単に言うと現像液を薄めて使うんですが
難しいことは置いといて、現像液を希釈して使うと現像に時間がかかるかわりに
シャープさが増したり、ハイライトの白飛びが抑えられたりするらしい。
微粒子現像液を希釈して使うと銀粒子を溶解する作用(微粒子効果)が弱まる
かわりにシャープになる、と。

ここらへんの話は奥が深くて、本当に自分の望む結果を出したいなら
勉強あるのみ、ですな。化学は苦手なんですけども。

Wednesday, September 20, 2006

老犬

Pokky
A50/1.4 NEOPAN Acros MX

実家で飼っている犬。今年で12歳か13歳。
最近からだが弱ってきているようです。まあ長生きしてるよね。

A50mmF1.4は本当に優秀なレンズです。
光学系はオートフォーカスのFA50mmF1.4とおそらく同じ。コーティングも新しいほうです。

50mmか55mmを付けているとなんとなく縦位置でいいのが撮れる。
この画角でしっくりくるということは片目でモノを見ているということなのかしら。
そのうち35mmも使うと思うけどしばらくは"標準"画角、縦位置で行こう。

Sunday, September 17, 2006

Sunset or sunrise?

Loadsign
ACROS100 MX

学校の裏門を出たところ。つまりこれから帰宅、の場面です。
後ろの明るみですか?日の出です。

55mmもしくは50mm付きのMXと24-90mm付きの*istDSをカバンに入れてぶらついていると
非常に肩が凝ってくる。肩がこりすぎて頭が痛い。
しかし中途半端に両方使っているのでどちらも外しがたい。
困ったもんです。

フィルムのほうはここのところ55mmか50mmしか付けていない。
MXのファインダーではほとんど等倍になるのでまさに「見たまま」。
この画角を身に染み込ませたい。
デジタルではなぜかズーム使いたくなるんですよね。
35mm使ったら標準にはなるんですがファインダーの倍率が低いから違和感あるし。

Saturday, September 16, 2006

たまねぎ

Onions
A50/1.4 Acros100 MX

Escape from Aizu!
ということでまたネットカフェです。

研究で書いてたプログラムについてはリファインを必要とする箇所がいろいろと。
出力形式のバリエーションを増やすのとエラーの修正ですな。

Thursday, September 14, 2006

洗濯ばさみ

Sash and clothespins
Auto Takumar 55mm F1.8 Tri-X MX

8月末に証の引越しをお手伝い。
のはずが結局ほとんどなにもせずにしかも昼寝までしてしまうという始末。
なんのために行ったのやら。
写真は会津を去り行く証のお宅、引越し記念。

「トライXで万全!」的雰囲気になりつつある昨今。
非線形なトーンがすごくいいですよ。
それにくらべてデジタルはハイライトがすっ飛んでいくのがいやだ。

NEOPAN ACROS使ってみました。
普段から200と400に慣れている自分にとってはISO100はやっぱりつらいもんがある。
で、いつも使っている標準現像液「フジドールE」で現像してみた。
確かに粒状性はよいのですが、プレストとかトライXに比べて劇的によいかというとそうでもない。
やっぱり微粒子フィルムはミクロファインなどの微粒子現像液で現像するのがいいみたいです。
というわけでまだACROSの真の実力を知らない自分。今度ミクロファイン買ってきます。
T-MAXは放置。現像液が専用だから。やっぱ汎用性がないとね。
ちなみにフジドールEは今年度で生産中止らしい。ナンタルチア...

白黒フィルムスキャン時に不可抗力的に侵入してくるノイズは
最終的に手作業で取り除くしかない。画像処理でホコリなどのノイズを除去する技術
「Digital-ICE」は白黒フィルムには使えないからです。
で、スキャンしたTiffファイルをフォトショで開いてスタンプツールで延々と
ノイズを潰していくわけなんですが、とっても時間がかかります。
一枚20分とか。ものによってはもっとかかる。気が狂いそうだ。

Monday, September 11, 2006

プラットホーム

Plathome
FA35/2 *istDS

磐越西線の車窓から。雨が降っていました。
学生さんは金がないので、青春18きっぷです。

まっったく関係ないけど明日Appleのメディア向けイベントがあるらしい。
ウワサによると iPod nano が容量うpされるかも、ということで。
いまだにCDぷれーやーから脱出できてない自分は
10~12GBで音楽たっぷり入ってかつストレージ代わりにも
使えるコンパクトでビューティフルでグレイトな New iPod nano を期待しているわけですよ。

Wednesday, September 6, 2006

秋葉原

Akihabara
Tri-X

レンズはTakumar58/2だったと思うんだけど...
シャープすぎる写り。実はA50/1.4だったかしら。

昨今のよくわからないオタク文化、とやらにはあまり興味はないんですが
秋葉原は結構好きなスポットだったりします。
1. GIGOにチャロンが置いてある。そして結構対戦できる。
2. 街のごちゃごちゃしている感じがいい。
3. 怪しげな商品を見たりするのが好きだ。
これらの理由はほとんど新宿にも当てはまるわけですが。
都市独特の無関心さというのは街でカメラを持っている人間にとってはありがたい。

それにしてもTri-Xのコントラストが絶妙。デジタルじゃきっとこうはいかんね。

Tuesday, September 5, 2006

Rainy
NEOPAN Presto400

露出ミスってどオーバーだった一枚。スキャンで無理やり調整して見えるように。
2段近くオーバーだったような気がするんですけど、写っているもんですね。
露出の柔軟性は白黒フィルムの特長ですな。

Monday, September 4, 2006

白黒で見る東京の夜景(2)

Night sight in B&W
FA24-90/3.5-4.5 *istDS

こっちはデジタルです。遠くにレインボーブリッジが見えますね。
こんなカラフルな(っても見えないですが)夜景を白黒で撮ってどうするんだ
って思ってたんですが、現像してみるとなかなか良いではないですか。
白黒フィルムでも、もっと撮っとけば良かったとちょっと後悔。

腰が痛いけど今日もバイトです。

白黒で見る東京の夜景(1)

Night sight in B&W
A50/1.4 NEOPAN Presto400

フィルムで撮った一枚。かなり手振れギリギリ。
階調の美しさとかはやっぱりフィルムのほうが優れているような気がする。

バイト連荘で肩が凝って目が痛くて頭が痛くて腰も痛い。
夜ちゃんと寝てないのが原因ですかね..

Sunday, September 3, 2006

居酒屋にて

In a pub
A50/1.4 Tri-X

東京滞在で撮ったフィルムのスキャンから。
こっそりピースしているのはゆうぞうさんの手です。

唐突にとりとめもなくフィルムの話。

フィルムには基準感度というものがありまして。いわゆるISO感度と呼ばれているものです。
このISO感度の数値が大きいほうが感度が高くなり、そのぶんシャッタースピードを
稼げるので手振れしづらくなります。

フジの白黒フィルムですと
NEOPAN ACROS がISO100、PRESTOがISO400、SUPER PRESTOがISO1600。
適当かつ簡単に解説するとACROSが屋外昼間、明るいところ用。
SUPER PRESTOが夜景などの暗いところ用。
PRESTOはその中間。どっちもある程度いけます。

僕は昼も夜もカメラ持ってたりするので感度的にはISO400ぐらいがいいんです。
白黒フィルムでISO400だと手に入れやすいのは上記のフジNEOPAN PRESTOか
コダックのTri-Xの2択になります(まあ他にも色々あるんですが)。
日本ではプレストのほうが売れているような気がしますが
トライXは白黒フィルムの定番中の定番と呼ばれるぐらいの超有名なフィルム、らしい。

はたしてどちらがいいのか...
とりあえず今のところ両方使っています。
両者の描写はなんとなく似ているのですがトーンの出方はちょっと違う。
忠実な描写、という面で言えばプレストっぽい。トライXはちょっと独特な感じ。
今のところどっちが好みか、と問われればトライXでしょうか。
同じ白黒フィルムなのに違いがちゃんとあるってのはすごいですねぇ。

ちなみにカラーネガフィルムの現像プロセスで現像できる白黒フィルム、というのもあって。
これは普通のカメラ屋さんで現像してもらえるので気軽にモノクロ楽しみたい人はいいかも。
昔ちょっとだけ使ってみたんですが(コダックBW400CN)
こっちのトーンはデジカメのモノクロフィルタっぽい感じでした。
ハイコントラストでハイライトが飛び気味。

Saturday, September 2, 2006

駐車場&階段&自販機

Parking
AutoSekor55/1.4

おそらく7月に撮った一枚。バイト帰り。
現像して、ほったらかしになっていました。見直してみてチョイス。

Stairway
AutoSekor55/1.4

おそらく同じ日に。階段越し。

Soukenbitya
AutoSekor55/1.4

コカコーラの自販機。爽健美茶。

背景変更しました。相変わらずの薄暗さですが。

東京で使ったフィルムの現像とスキャンが終わりました。
現像もおおむねうまいこといきまして。いい感じにスキャンできました。
フリッカーにはもう一部がもう上がっています。順次こっちで公開していきますので。

今ヴァルター ベンヤミン著 「複製技術時代の芸術」を読んでいます。
まだ全部読んでませんが、かなり先駆的な文章だったんだろうなぁ書かれた当時。
写真技術などの複製技術が発展することによって芸術作品が「ここにある」という
礼拝的価値(アウラ)が打ち壊され、美術館に見られるような展示的価値に置き換えられた、と。
今フィルムカメラが衰退し、デジタルカメラに次々に置き換わっている状況も同じなのかな?

「画家は仕事をしているとき、所与の外界との自然な距離を観察する。
 カメラマンはこれに反して、所与の外界の構造のなかへ深く侵入する。
 両者がそこからとりだしてくる影像はまったく異なったものである。」
先日紹介したカルティエ=ブレッソンの言葉とリンクしていますね。
短刀のひと突きによって外界へと侵入していく、と。