Wednesday, September 27, 2006

長方形の世界

Reflection of sky(2)
A50/1.4 *istDS

微妙にピント外れてた。
だがそれがいい、かも。

ドイツはケルンで毎年行われるカメラ関係のイベント「フォトキナ」。
色んなメーカーからカメラの新製品の発表が行われるわけですが
今回のフォトキナで発表された新製品のうち
ディープなカメラファンが最も注目するのは
シグマが発表したコンパクトデジカメ、DP1になりそうです。

注目すべき点は
1. コンパクト初?の大型素子
2. しかもフォベオン。
3. 広角単焦点

現在コンパクトデジカメと呼ばれるレンズ一体型のデジカメでは
一眼レフタイプのデジカメに比べてかなり小さい撮像素子(CCD)が使われています。
理由はいろいろあるのですが、主に素子のコストとコンパクト化の呪縛。
DP1はこの呪縛に反してシグマの一眼レフデジカメで使われる(予定の)素子と
同じものを搭載するようです。これは通常のコンパクトデジカメの素子と比べると
面積比で約8倍もの差がある。参考
撮像素子の面積が大きくてなにがうれしいのかと言うと
感度とダイナミックレンジ、階調の滑らかさ、など。
簡単に言うと画質がよいのです。格段に。

フォベオン素子についてはこちら
従来の撮像素子というものはもともとモノクロ(輝度)なのでRGB(赤、緑、青)のカラーフィルターを
モザイク上に並べ、出てきたデータをごにゃごにゃ演算して擬似的にカラー化しています。
これに対し、フォベオンは1ピクセルでRGBのデータを取り込めます。
フォベオンの利点はローパスフィルターが要らない、という点。
従来の素子(ベイヤータイプ)はRGBフィルターがモザイク上に並んでいる関係上
偽色を抑制するためにローパスフィルター(簡単に言うとぼかしフィルター)が必要です。
フォベオンでは画像処理による偽色は発生しないのでローパスフィルターを必要とせず
結果的にシャープな画像を得ることができます。
フォベオンはかなり画期的な素子なはずなんですが、現在ほとんどのデジカメメーカーは
既存のベイヤータイプの素子を使っています。おそらくコストと画像処理チップの関係でしょう。
現在このフォベオン素子を採用しているのはシグマのみ。

レンズが広角単焦点であることについて。
広角であることは個人的に別にどうでもいいんですが(個人的には換算35mmぐらいがいいなぁ)
単焦点レンズが乗っていることは非常に興味深いです。
まあ素子が大きくなるほど高画質なズームを作るのは難しくなるし
今回のモックアップではF4という暗さだから微妙なところですが...
もし今後この点を改善してF2.8程度で高品質なレンズを乗せてくれば
そうとう画期的なことでしょう。

コンパクトカメラというのはいつでもコストと小型化の戦いであります。
銀塩カメラでもこのコストの制約に反して高級コンパクトカメラという分野が確立されたりしました。
デジタルカメラも今後普通のコンパクトデジカメはあまり売れなくなっていくとともに
コスト度外視でプレミアムな商品が出てくることは簡単に予想できます。
素子とレンズ、後は使い勝手がよければDP-1は高級コンパクトデジカメの
「真の」先駆けになるかもしれません。

興奮して長文買い手しもた...

2 comments:

Anonymous said...

D・P・1!D・P・1!
激しくコフーン(;´д`)ハァハァ

Konishiroku said...

これはサプライズでしたね。
(;´д`)ハァハァ